梅雨空で山に行けない週末は、ギアエイドでアウトドア用品をキレイにしよう!〜ダウン製品を洗う〜
灰色の空が広がる梅雨の季節。天気予報は連日傘マークで、山に行く予定も立てづらい時期ですよね。そんなときは日頃お世話になっている山道具をメンテナンスするのはいかがでしょうか?メンテナンスといっても、縫ったり貼ったりではなく、今回提案するのは洗濯と撥水加工。スター商事が扱っているブランド、ギアエイドの洗剤と撥水剤と共に紹介します!
ギアエイドの洗剤&撥水剤は、あの人気素材を開発した企業が生みの親!
アウトドア用の洗剤や撥水剤には様々なブランドが存在します。ギエイドが展開する洗剤や撥水剤は、もともとリバイベックスというブランドでした。このリバイベックスの興味深い特徴は、1994年にW. L. Gore & Associatesが立ち上げたブランドだということでしょう。何を隠そう、このW. L. Gore & Associates は、防水透湿性素材でもっとも有名なゴアテックスを開発した企業。世界的に評価されている素材の透湿性を損なうことなく、製品の汚れを落とし、撥水性を回復させるために開発されたのがギアエイドと言えるのです。その後、リバイベックスはアウトドアリペア用品を数多く手掛けるギアエイドが引き継ぎ、現在に至ります。
ダウン用品の汚れを隅々まで落とす!「ダウンクリーナー」
アウトドア用品でもダウン製品を洗濯するときに使用するのが、今回紹介する「ダウンクリーナー(¥1,300+税)」になります。一般的な洗剤と何が違うの? と疑問に思う方もいることでしょう。このダウンクリーナーは、アウトドア用品の吸水速乾性や撥水性を損なう漂白剤や柔軟剤といった不要な成分を含んでいない、という特徴があります。さらに封入されている綿の汚れまでしっかり落とす役目があるため、界面活性剤の割合が34%と高くなっている点も、他の洗剤と異なるポイントです(同じギアエイドの高機能ウェア用洗剤「プロクリーナー」の割合は17%)。
ダウンクリーナーは濃縮タイプなので、ジャケットならなんと約10着、寝袋なら約2本も洗濯することができます。 さっそく汚れたダウンシュラフを洗濯してみましょう。
大きな容器に寝袋が浸かるほどの水を入れて、そこにダウンクリーナーをキャップで8杯分注ぎます。今回は屋外で洗濯するため大きな容器を用意していますが、自宅なら洗濯機を使用するか、バスタブにぬるま湯をためてあげるといいでしょう。
洗剤をしっかり水に溶いてから、寝袋を入れて揉み洗いします(※洗濯の仕方は洗濯表示に記載されている指示に従ってください)。
しばらくすると汚れが出してきました。赤く見えるのは生地の色落ちによるものかもしれませんが、汚れが落ちているのも分かります。なんでもこの寝袋、15年前に購入してから一度も洗濯していないのだとか・・・。今まさに15年分の汚れが出てきているのです。
揉み洗いが済んだら、キレイな水ですすぎを行い、きつく水を絞ってから乾燥させます(※乾燥も洗濯表示に記載されている指示に従って行ってください)。今回は時間短縮のためにコインランドリーの乾燥機を利用しましたが、もちろん自宅で陰干しをしてもOKです。ボタンを押してから約1時間後、中からはフワフワのダウンシュラフが現れました。
その違いは一目瞭然。全体的に膨らみが増して、購入当時の状態に近づきました。ロフトが回復すると保温性も高まるので、快適な寝心地もよみがえりますよ!
綺麗になった寝袋を収納袋に入れて保管するとせっかく回復したロフトがつぶれてしまうので、乾燥剤を入れた大きなストレージバッグに入れて次回の山行まで収納しておくといいでしょう。
・GEARAID
ダウンクリーナー
https://www.star-corp.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=100895
山岳ライター吉澤英晃が、アイテムを実際に使ってみてレポートする連載企画。
登山からキャンプギアまで様々なアイテムの使用感や特徴を紹介していきます。(構成・文:吉澤英晃)
【自己紹介】
大学の探検サークルに入部したのことをきっかけに登山を開始。
社会人山岳会に所属し、夏は沢登り、冬は雪稜からバックカントリーまで、一年中山で遊んでいる。
登山用品の営業職を経験した後、現在はフリーライターとして活動中。